インターホン工業会は、ナースコール関連ソフトウエアをGHS開発ガイドラインに適合させることで、品質と安全の向上を目指します。

ナースコール関連ソフトウェアは、PC、スマートホン、タブレット端末など、汎用(非医療用)コンピューティングプラットフォームで動作するナースコール機能を実現するためのソフトウェアを指します。

2014年11月、新しい法律「薬機法」が施行されました

これまでの薬事法に代わり、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「薬機法」)」が、2014年11月に施行されました。これにより、医療機器(ハードウェア)に加え、医療機器プログラム(ソフトウェア)も規制の対象となりました。

「薬機法」規制対象の医療機器、医療機器プログラム

医療機器

次の条件に合致するもの。
人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすこと何れかが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く)であり、尚且つ政令で定めるもの。(「薬機法」第二条第4項の定義)

医療機器プログラム 注1)

汎用コンピュータや携帯情報端末にインストールされた有体物の状態で、左記の医療機器の定義に該当するもの、及びこれを記録した記録媒体。

注1) 「薬機法」では、いわゆるソフトウェアのことを"プログラム"と称しています。専用のハードウェアに組込まれたプログラムは、医療機器の一部に含まれます。「薬機法」で一般医療機器は、「副作用又は機能の障害が生じた場合においても、人の生命及び健康に影響を与えるおそれがないもの」との定義から、ソフトウェア単体では規制対象外ではあるものの、ハードウェアと一体となることである程度のリスクはあると考えられます。

ナースコールは、「薬機法」の規制対象外です (2015年5月時点での法令等より)

ナースコールの機能は、下表の通り分類されますが、何れも「薬機法」が定義する医療機器に該当しません。

01 中核機能

患者様、入居者様、介護者様、看護者様等、人が意思伝達のために関係者を呼ぶ操作によるコミュニケ―ションを行うインターホン機能。誰がどこから、いつ等の情報を呼び出された側に示したり、施設内へ放送したりする機能を含む。(有線や無線の方式は問わない)
【参考例】 患者呼び出し機能全般、患者情報の本体での表示など

02 拡張機能

センサや機器からの情報を受けて医療関係者等に何らかの状況を通知する機能。
他の医療用情報システムとの情報共有・連携、並びにモバイル機器との連携を図る機能。
患者様や入居者様の生活環境を、視聴覚情報を通じてモニタリングする機能。
【参考例】 カメラやドアホン等センサ連動、他の情報システム(電話交換機やHIS)との連動、生体モニタ連動など

03 その他の機能

蓄積された情報をもとに、傾向分析や統計的処理をしたり、取り込み又は表示した情報の活用によるレポートの作成代行等、看護業務及び/又は介護業務を支援する機能。
【参考例】 看護業務及び介護業務の支援ソフト全般、呼び出し履歴管理など

※本分類は、現在市場に存在するナースコール製品の機能について分類したものであり、将来の機能発展を制限するものではありません。
※また、将来の機能発展あるいは法改正により、ナースコール製品が「薬機法」の規制対象となる可能性を排除するものではありません。

「薬機法」規制対象外のソフトウェア製品の安全のため、GHS開発ガイドラインがあります

ヘルスソフトウェア開発ガイドライン(以下、「GHS開発ガイドライン注2)」)は、「薬機法」の規制対象外ながらも安全へのリスク考慮が必要なヘルスソフトウェアに対する開発指針として、経済産業省が主導した研究での成果を具体的に実現することができるよう、産業界が作成したものです。

注2) 一般社団法人 ヘルスソフト推進協議会が、医療や健康に係わるヘルスソフトウェアのうち安全へのリスクの考慮が必要なヘルスソフトウェアについて、利用者に優良なヘルスソフトウェアを提供するために作成、提唱しているガイドラインです。

GHS開発ガイドライン適用医療用ソフトウェア

一般医療機器(クラスⅠ)に相当するソフトウェア及び非医療機器であっても利用方法や機能によって健康維持管理に悪影響となるリスクを持つ可能性が否定できないソフトウェア
(参考)これに該当する製品は、ある程度のリスクを持つことから、GHS開発ガイドラインに準じた活動は有用と考えられます。

「薬機法」規制にもGHS開発ガイドライン適用にも及ばないヘルスケア用ソフトウェア

「薬機法」の医療機器定義にまったく合致せず、非医療機器であることが明白で、利用方法や機能からも健康維持管理に悪影響となるリスクはないことが明白なヘルスケア用ソフトウェア
(参考)GHS開発ガイドラインのレベルⅠで要求するリスクマネジメント手法を活用し、誤用を含む利用方法や機能を考慮しても健康に悪影響を及ぼすことがないことを検証することは有効と考えられます。

GHS開発ガイドラインは利用者の安全の観点から要求事項が定められており、ガイドラインの要求事項は各種国際規格の要求事項の一部から成り立っています。インターホン工業会では、ナースコール関連ソフトウェアは医療及び介護で使われる機器の重要部分との理解より、ソフトウェア開発にあたっては、GHS開発ガイドラインに適合させることで、患者様をはじめ、医療や介護に携わる方々の安全・安心を支えるにふさわしい製品になると考えます。

ナースコール関連ソフトウェアのGHS開発ガイドラインの適合状況・予定につきましては、当工業会加盟各社にお問合せください。
本内容は2015年6月20日時点で作成したものです。
<GHSマーク>
一般社団法人 ヘルスソフトウェア推進協議会にてGHS開発ガイドライン適合宣言が登録された製品には、GHSマークが表示されます。

パンフレットについて

「ナースコール関連ソフトウエアの品質・安全性向上への取組みのお知らせ」のパンフレットの
内容およびご希望については、工業会までお問い合わせください。